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大学生の一大イベントといえば就活ですが、みなさんはこの就活がいつから始まるか知っていますか?

実は、就活をどう捉えるかによって就活がいつから始まるかは変わってくるのです。

今回は大学生の就活がいつから始まるかということについて解説していきます。

就職活動の解禁日について

就活解禁という言葉を聞いたことがありませんか?

この就活解禁というのは「企業が学生に対して公に採用活動を行ってもいいですよ」という意味です。

就活解禁日は15卒までは3年生の12月ですが、16卒からは学業を優先させるという建前のため繰り下げられ、4年生の3月から解禁されることになります。基本的に就職活動というと、この解禁日以降のことを指します。

この解禁日以降の4ヶ月ほどは会社説明会のラッシュがあり、スーツ姿の学生が目立つようになるのです。

8月になると面接が解禁され、各社一斉に面接を始めます。15卒までは4月に面接解禁だったので、16卒からは4ヶ月遅い解禁となるのです。

つまり、真夏の暑い中スーツを着て各社の選考をこなしていくという修行僧並の苦しみを味わうことになります。

2つの解禁日

先ほど説明したように、就活には2つの解禁日があります。説明会と面接です。

説明会が就活のスタートとなりますが、面接はまだ解禁されていないので最初の数ヶ月はひたすら説明会に参加することになります。

数ヶ月間の説明会巡礼(一日に何社も周ることも多いので巡礼と呼びます)をこなした後は面接解禁となり、面接巡礼をこなすことになります。

このように就活には主に2つの解禁日があるということは知っておきましょう。

外資系の就活

今までは就活解禁日について説明してきましたが、実は外資系企業の場合は独自の選考スケジュールを組んでいるため、解禁日などはありません。

この解禁日とは、日経連に加盟している企業のためのガイドラインです。外資系企業は基本的に日経連には加盟していないので、このような解禁日に縛られず自由に採用活動を行うことができます。

一般的な外資系企業の選考スケジュールとしては、3年生の夏に説明会やインターンシップがあり、10月には選考がスタートします。

早ければ3年生の12月には内定が出るので、日本企業に比べると10ヶ月近く早い選考スケジュールとなっているのです。

そのため、外資系企業に興味がある人は日本企業を志望している学生よりもかなり早い段階で就活の準備を進める必要があります。

本当の就職活動は就活解禁日前から始まっている

就活解禁日は、建前上は4年生の3月と8月ですが、これを本当に守っている企業は実は少ないのです。

各社ともできるだけ早い段階で優秀な人材を採用したいというのが本音です。そのため、建前上は解禁日以降に説明会や面接は行うのですが、実は解禁日より前から水面下で採用活動を行っています。たとえばインターンシップがその例です。

インターンシップはあくまで就業体験であるため、採用活動には該当しないとして実施する企業が多いですが、実際はインターンシップ中に会社説明を行ったり、優秀な学生はひそかにアプローチすることも多いです。

そういう意味では、就活というのは就活解禁日以前から既にスタートしていると思っていいでしょう。インターンシップは3年生の夏に開催されることが多いので、ある意味3年生の夏から就活は始まっていると考えておきましょう。

外資系企業の場合は夏のインターンシップが採用に直結していることも多いので、外資系企業を志望している人はまさに就活本番といえるでしょう。

リクルーターとインターンシップが就活成功のカギ

就活の解禁が大幅に繰り下げられたため、16卒以降は各社ともリクルーターやインターンシップを積極的に活用してくると考えられています。あくまで相談会や就業体験という名目で、水面下で採用活動を進めているのです。

ちなみにリクルーターとは、人事の採用活動をサポートする若い新人のことです。別に人事部の人間だというわけではありませんが、就活生にとっても親しみやすいように若手や大学のOB・OGが活用されます。

このリクルーターが解禁日前から学生に接触し、質問会や悩み相談会という名目で選考をしているのです。リクルーターによる面接のことをリクルーター面談といいます。

質問会だからといって気楽にいくと実質的な面接だったというケースは非常に多いので注意する必要があります。このリクルーターの接触は解禁日前から多くなっているので、実際の選考は解禁日よりも前に始まると考えたほうがいいでしょう。

また、インターンシップも同様です。インターンシップで優秀なパフォーマンスを発揮した学生にはリクルーターがついたり、本選考で優遇されたりします。逆に、インターンシップの結果によっては本選考で書類落ちするケースもあるのです。

特に外資系企業ではこの傾向が強く、インターンシップも本選考と同様の気持ちで挑まないといけません。

就職活動は就活解禁日前にどれだけ準備をするかで勝負は決まる

今まで見てきたように、就活というのは実は解禁日前から既に始まっているのです。

もちろん、解禁日から就活をスタートさせても問題ありませんが、やはり有利に就活を進めたいのであれば解禁日前、できれば3年生の夏から準備は進めておくといいでしょう。

3年生の夏は多くの企業でインターンシップを実施するので、インターンシップの選考やインターンシップ本番も全力で取り組むべきです。

油断してはいけないのはリクルーターです。リクルーター面談で採用するかどうかをほぼ固めてしまい、8月に面接が解禁されるころには採用が内定しているなんてケースも十分ありえます。

実際に、15卒以前も面接解禁前に一通りの選考をしてしまい、面接解禁と同時にほぼ採用というケースがよくありました。そのため、リクルーターから連絡があった時は選考があると考えておいたほうがよいでしょう。

もちろん、本当にただの相談会だったというケースもありますが、備えあれば憂いなしです。選考があるものと準備しておけば、それだけ対応もしやすいのです。就活解禁前だからといって油断せず、就活の準備は早め早めに行いましょう。