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資格を取得したほうが就活で有利になる、将来的に資格を持っていると安心するという話はよく聞きますよね。

では、大学生でもその貴重な青春時代を使って資格取得に励んだほうがいいのでしょうか?

今回は大学生でも資格を取得すべきなのかという点について解説していきます。

大学生は基本的に資格は取得しなくていい

結論から言うと、別に大学生のうちに何か資格を取得する必要はありません。なぜかというと、大学生のうちにちょっと勉強して取得できるくらいの資格はまるで役に立たないからです。

たとえば資格の代表格ともいえる簿記は、そこで学ぶ知識には一定の価値がありますが、就活で格段に有利になったりするわけでもありません。簿記があるから将来安定する訳でもないのです。

はっきり言ってしまえば、簡単に取得できるような資格に価値はほとんどないのです。

ではどのような資格は価値があるのかというと、難易度と専門性が高い資格、実務で取得していることが求められる資格、あるいは就職希望先の業界で取得が必須とされている資格です。

それ以外の資格は、就活の有利さや将来の安定性という観点から見るとほとんど役に立ちません。趣味みたいなものです。

将来的に役立てたいからとか、就活で有利になるからという理由で資格を取得したいなら、専門性の高い資格を取得するようにしましょう。それ以外の資格は別に取得する必要はありません。

資格マニアの末路

先ほど基本的に資格は取得しなくていいという話をしました。しかし、中にはひたすら資格を取得し続ける資格マニアのような人もいます。

資格取得が趣味であるというなら別に何の問題もありません。問題は、将来的に役立てたいからといっていくつもの資格を取得している場合です。

先ほども説明したように、ちょっと勉強すれば取得できるような資格にほとんど意味はありません。それなのに、膨大な時間と労力をかけてとにかく資格を取得し続けるのは時間をドブに捨てているようなものです。

また、本人がそのことに気づいていないというケースも非常に多いです。資格取得のために使っている時間が多いと他のことにかける時間がありませんから、当然他の経験もできなくなります。つまり、その人の価値は資格だけということになるのです。

しかも、その資格の価値もほとんどないわけですから、就活で失敗してしまうという人も多いのです。

このように、比較的取得が容易な資格をたくさん取得するという資格マニアは悲惨な末路を辿ることもあるので、目的意識のない資格取得はやめましょう。

資格を取得するポイント

どうしても将来的に資格を役立てたいという場合は、以下のポイントについて注意しましょう。

難易度が高い資格を取得する

簡単な資格をたくさん取得するより、難易度の高い資格を1つ取得しましょう。

たとえば就活で簡単な資格をたくさん取得していても評価が上がることはほとんどありませんが、難しい資格を1つ取得していれば評価があがることもあります。

また、実用性を考えた時でも難易度が高い資格のほうが実務で使えるということが多いのです。

そのため、資格取得の際は難易度が高い資格を1つ取得するという路線で勉強に励みましょう。

専門性が高い資格を取得する

難易度が高い資格とは、いわゆる専門性が高い資格です。

たとえば公認会計士や税理士、司法書士は難易度も高く専門性が高いです。そして、将来的には独立も可能な資格です。

このように、役立つ資格とは専門性が高い資格かつ難易度が高い資格なのです。数日、あるいは1週間勉強すれば取得できるような資格には何の意味もないので気をつけましょう。あくまで趣味と割り切ることが大切です。

実務で要求される資格を取得する

資格取得の際は難易度と専門性が高い資格を取得しようという話をしましたが、難易度がそこまで高くなくても実務で取得することを要求される資格も存在します。

たとえば外務員資格は証券会社で働くためには必須の資格です。難易度も高くなく、1週間勉強すれば取得できるような資格ですが、実務で取得していることが要求される資格です。

その他、不動産業界に就職希望なら宅建の資格、経理職を目指すなら簿記の資格などは取得が必須となってきます。

また、医療事務など、取得していることが採用選考の時に大きなアドバンテージとなる資格もあります。難易度が高くなくても、実務で求められる資格は取得しておくと役立つことが多いです。

なぜその資格を取得するのか?

資格を取得する前に自分自身にすべき質問があります。それは、「なぜその資格を取得するのか?」という質問です。

目的意識のない資格取得は意味がないですし、それこそ資格マニアへの入り口です。

資格取得には時間も労力もかかるので、なぜその資格を取得するのかという目的意識をはっきりさせておくべきです。将来どのようにその資格が役立つのか、どのような場面で使っていくのかといったことを資格前によくよく考えましょう。

決して、とにかく何か資格を持っていたほうがいいだろうという適当な気持ちで適当な資格を取得するようなことはしないでください。

資格の取得とはいわゆる投資です。時間とお金、そして労力をかけて取得した資格が将来何かしらのリターンをもたらしてくれることが前提なのです。

目的意識がない資格とは、投資ではなく浪費です。適当な理由で適当な資格を取得するわけですから、将来リターンが出る可能性は限りなく低いのです。

資格取得を投資とするためにも、取得前に必ず目的意識を明確にしてから勉強するようにしてください。